障がいが重い人のはたらくを考える
「この人に仕事は難しいかもしれない。」
福祉の現場にいると、そのような言葉を耳にすることがあります。
確かに、障がいが重い方の中には、手先を使った作業が苦手な方もいます。長時間集中することが難しい方もいます。また、人との関わりに不安を感じたり、自分から活動に参加することが難しい方もいます。
しかし、私たちはこれまで多くの仲間たちと過ごす中で、一つ確信していることがあります。
それは、
「誰もがはたらく力を持っている」
ということです。
私たちが考える「はたらく」とは、単に製品を作ったり、お金を生み出したりすることだけではありません。
誰かの役に立つこと。
誰かを応援すること。
誰かを笑顔にすること。
周りの人を楽にすること。
私たちは、そのような姿も立派な「はたらく」だと考えています。
ある仲間は、作業そのものに参加することが難しい方でした。しかし、その方は仲間を応援することが得意でした。
「がんばれ!」
「ありがとう!」
そんな言葉をかけることで、周りの仲間たちが笑顔になり、仕事への意欲を高めていました。
また、ある仲間は物を運ぶことが仕事になりました。
直接職員が運んだ方が早いかもしれません。しかし、その方が運ぶことで、仲間との関わりが生まれます。
「お願い。」
「ありがとう。」
そんなやり取りの中で、自分が役に立っていることを実感し、少しずつ表情が変わっていきました。
私たちは、その人に合わせて仕事を創ることを大切にしています。
その人の得意なことは何だろう。
どんな時に笑顔になるのだろう。
どんな役割なら手応えを感じられるのだろうか。
そう考え続けることが、私たち支援者の役割だと思っています。
はたらくことによって、人は認められます。
認められることで、自信が生まれます。
自信が生まれることで、仲間との関わりが広がります。
そして、その積み重ねが「生きがい」へとつながっていきます。
私は、障がいが重い方たちの姿から、はたらくことの本質を教えてもらいました。
誰かの役に立ちたい。
認められたい。
仲間と一緒に頑張りたい。
それは障がいの有無に関係なく、私たち人間が共通して持っている願いなのだと思います。
これからも、仲間一人ひとりのはたらく力を信じ、その人らしく輝ける場所を創り続けていきたいと思います。